決算特別委員会
すぎ丸、区営住宅について

◆小林ゆみ 委員 すぎ丸、区営住宅についてです。使用する資料は120番、431番、区政経営報告書です。
まず、すぎ丸についてです。
地域の皆様とお話をする機会があると、すぎ丸の停留所とか路線を今よりもさらに増やしてほしいという声をいただきますので、区民の皆様に本当に求められているサービスであると感じます。杉並区においては65歳以上の単身世帯の割合が多いということもあって、区民の足となる運賃が安いすぎ丸というのは、区民の皆様の生活を支えるために重要な施策のうちの1つであると認識しております。
そこで、今後、停留所や路線を増やすという可能性はありますでしょうか。
◎交通対策課長 まず、バス停の増設につきましては、今のバス停の間隔、そして定時性の確保により、現時点ではバス停の増設は考えておりません。
また路線につきましては、杉並区はほぼ交通不便地域が解消されている。交通不便地域というのは、駅から500メートルの円、バス停から300メートルの円を除いたところを交通不便地域といいますが、それがほぼ解消されたことにより、すぎ丸型のバス路線については、計画を考えてはございません。
◆小林ゆみ 委員 また、いただいた資料120番を見ますと、すぎ丸はその事業が始まって以来年度ごとの収支の差額は、一部を除き全体的にマイナスになっていますが、この理由はいかがでしょうか。
◎交通対策課長 すぎ丸の収入は乗車運賃と広告収入、支出は、運行経費としまして人件費、燃料費等でございます。その運行経費が収入より上回っているゆえに赤字となります。
◆小林ゆみ 委員 同じく120番を使って、すぎ丸3路線の年度ごとの平均的収支差額をそれぞれ計算してみたんですが、けやき路線はマイナス255万7,025円、さくら路線はマイナス572万5,749円、かえで路線がマイナス1,718万8,208円となっており、かえで路線だけ1桁多い突出した赤字となっていますが、この理由はいかがでしょうか。
◎交通対策課長 かえで路線は、時間3本、20分間隔で走らせることによりまして運行経費が上がって、結果的に補助額が上がるということになっております。
◆小林ゆみ 委員 全3路線の収支を見ますと、けやき路線は、15年度、16年度、17年度、18年度、20年度、21年度の6年度分のみ収支差がプラスとなっています。これは何か特別な取り組みをしてこのようになったのでしょうか。
◎交通対策課長 けやき路線は開通して15年たちます。ご指摘の15年度等は乗車人員が5万人増、通常路線は3年ぐらいたちますと安定し、乗客が増えることによって、その結果収支の差により黒字転換になったものでございます。
◆小林ゆみ 委員 広告を打ち出したことによって増えたという可能性はありますか。
◎交通対策課長 15年度に対しては微増で100万円ほど上がっておりますが、その間車内・車外ラッピング等を実施したことにより広告収入が上がっていることも、要因の1つと考えております。
◆小林ゆみ 委員 歳入のところでもしつこく聞いてしまったので、ぜひ推進してほしいと思っております。まだ余地があるということなので、よろしくお願いします。
また、区政経営報告書193ページに、「『南北バスすぎ丸車内・車外側面へ』の広告掲載により」という、先ほどのお話に関する支出経費を削減したという記載がありますけれども、具体的に広告掲載によって生まれた収益はどのようになっているんでしょうか。
◎交通対策課長 平成26年度の広告収入は376万7,000円余になります。これは、前年に比べますと160万円多く収益が上がっております。このようなことで広告収入が増えているということになっております。
◆小林ゆみ 委員 それは、すぎ丸の収入全体で大体どのぐらいの割合なんでしょうか。
◎交通対策課長 パーセンテージにつきましては、おおむね3%、乗車料金が97%を占めている状況でございます。
◆小林ゆみ 委員 去年、大阪市営バスの平成25年度の収支が31年ぶりに黒字に転じ、4億1,000万円という巨額の黒字が出たことが報道されて、その経営が全国から注目を浴びています。公営バスは、利益を出すことではなく、利用者の方々への良質な交通サービスを提供することが目的であることは自明なんですけれども、経営状況が赤字であることを理由として、今後運賃の値上げだったり、また1時間当たりの運行数が減るようなことがないよう、区民の皆様に負担を強いることがないよう、少しでも経営状況が上向きになるようにしていかねばなりません。そのためには、補助金に頼らず自立した経営を行うことこそが必要だと感じますので、この項目で最後の質問となりますが、すぎ丸の赤字を埋め合わせるために区が今後行っていく取り組みをお教えください。
◎交通対策課長 すぎ丸運行経費の増というのは、区としても大きな課題として受けとめております。そのため、昨年度も実施しましたバス会社と区職員が連携をとって地元商店へセールスを行うなど、その結果等で160万円とか収益が上がったんですが、それを続けるとともに、すぎ丸の日というのは11月の第4日曜日、浜田山駅と久我山駅等で実施する、そのようなイベントなどを通しまして、乗客数のアップを図ってまいりたいと思っております。
◆小林ゆみ 委員 ぜひお願いいたします。
次の項目に移ります。区営住宅についてです。
区営住宅は、低額な家賃と区が運営管理することから得られる安心感も相まってか、入居の応募が殺到するほど人気があると聞いております。区民の皆様にとって必要であると認識しておりますが、一方で多額の税金を使ってしまうということを考えると、いたずらに区営住宅を増やすべきではないと考えます。先ほどの他の委員とまた別の視点で質問していきます。
資料No.431を見ますと、区営住宅の築年数が高い順から並んでおりますが、先ほどもお話出ましたが、一番古いもので41年だということで、建て替えの予定はありますでしょうか。
◎住宅課長 確かに40年以上のものが3団地ございますけれども、区では、こういった区営住宅については、長寿命化ということで工事を実施しております。いずれもこの3団地におきましては、ここ三、四年の間で外壁塗装を行ったり屋上防水を行っているという状況でございますので、今すぐ建て替えるという状況ではございません。
◆小林ゆみ 委員 ぜひ長寿命化を進めていただきたいと思います。
また、他自治体の例を見ると、新築の住宅ですとか駅付近の住宅に人気が殺到しているということがあるようですけれども、杉並区ではそのようなことはあるんでしょうか。
◎住宅課長 確かに委員おっしゃるように、いわゆる新しいところは人気高、それから駅に近いというようなところは応募倍率は高くなっているという状況でございます。
◆小林ゆみ 委員 では、それに対して何か区は対応しているということでしょうか。
◎住宅課長 ちょっとことしはいろいろ事務的な手続がございまして、できませんけれども、来年度以降は、例えば前年の結果といいますか、こういったものを申し込みの際にお示しをすることで、例えばこちらの団地であれば倍率が低いぞというようなところで、利用者にとって入りやすい形のものをご提供しようかなというふうには考えているところでございます。
◆小林ゆみ 委員 ぜひお願いいたします。
また、区政経営報告書122ページに、区営住宅の住環境整備の歳出として1億797万1,901円と記載されておりますが、その内訳はどのようになっているんでしょうか。
◎住宅課長 内訳ということでございますが、上井草一丁目アパートの昇降機設置が3,821万400円、成田東二丁目第二アパートの昇降機が4,581万3,600円、それと下高井戸一丁目アパートの外壁塗装が2,394万7,901円となってございます。
◆小林ゆみ 委員 そうしますと、昇降機1台に大体4,000万円ぐらいかかっているということですね。どんな立場の方々にも気持ちよく過ごしていただけるように、バリアフリーの概念を区営住宅に取り込むことは大変重要であると考えますが、高齢であることや病気を患っていることなどによって階段の昇降が難しい方は、区側が1階に振り分け、また健康な方ですとか比較的年齢が若い方は、それより上のほうの階に住んでいただくような振り分けを行えば、そもそも昇降機を設置する必要がなくなる住宅も出てくるのではないかと思いますが、最後に、杉並区ではそのような措置はとられているのでしょうか、お聞きします。
◎住宅課長 一応申し込みの際に、1階については高齢者、障害者の方のためということで申し込みの枠をとってございますので、そうしたところには配慮しているところでございます。
◆小林ゆみ 委員 ありがとうございます。
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