予算特別委員会
ICT教育、特色ある学校づくり、遊具・施設について
◆小林ゆみ 委員 ICT教育、特色ある学校づくり、また遊具、施設についてです。使用する資料は、436番、350番、400番です。
まず、ICT教育について伺います。
資料ナンバー436番を見ると、ICTフォーラムの開催目的について記載があり、杉並区におけるこれまでとこれからの学校ICTの取り組みや課題の確認や共有、また、全区立学校におけるさらなる取り組みについて全国へ発信することなどが挙げられています。このフォーラムの開催意図と発信の方法について伺います。
◎済美教育センター統括指導主事(大島) 本ICTフォーラムを通して、この間、区立学校で実践してきたICTを効果的に活用した各学校の授業を紹介し、学校教育におけるICT活用の意義や有効性、今後のさらなる活用の方向性等を広く共有してまいりたいと考えております。このことにより、こうした教育活動に対して、家庭や地域、学校が合意形成を図ることにつなげてまいりたいと考えております。
また、全国への発信方法ですが、当日も区外の教育関係者にお越しいただくということを考えているほかに、教育委員会のホームページ等も活用してまいりたいというふうに考えております。
◆小林ゆみ 委員 参加者は主にどなたでしょうか。
◎済美教育センター統括指導主事(大島) 区立学校の保護者、PTAやCS委員、それから学校支援本部の方々に加え、区外の教育関係者やICT関連企業等の関係者、そういった方々を想定しております。
◆小林ゆみ 委員 教育ICTフォーラムは、毎年開催する御予定なのでしょうか。
◎済美教育センター統括指導主事(大島) 現時点では、30年度以降の定期的な開催というのは予定しておりません。まずは29年度の開催に注力してまいりたいというふうに考えております。
◆小林ゆみ 委員 毎年はされないということですね。ぜひ、杉並区はICT教育先進自治体として区内外にアピールしていただきたいと思いますので、毎年開催ということも検討していただきたいと思います。
一方で、高校での話なのですが、旺文社の調査で、タブレットを導入した全国の国公私立高校の約半数がタブレットを活用できていないという調査結果が先週示されたところですが、その最大の理由として、教員のタブレット活用スキルに課題があるということが挙げられていましたが、杉並区のタブレットを活用している公立学校では、教員からそういった声は上がっていますでしょうか。
◎済美教育センター統括指導主事(大島) 教育委員会ではこの間、26年度に小中学校全普通教室へ電子黒板機能つきプロジェクターを設置し、デジタル教材等の有効活用について図ってまいりました。そうした中で、引き続き、全ての教員がICT機器を有効に活用して、子供たちの学びの可能性を広げていくべきと考えております。教員研修のほかにICT支援員の派遣など、きめ細やかな対応を図っているところであります。今後もこうした取り組みを継続し、教員のスキルの向上に努めていきたいというふうに考えております。
◆小林ゆみ 委員 ぜひお願いいたします。
また、公立学校の中のLAN整備が進んでいますが、資料ナンバー400番を見ると、Wi-Fiも各学校に1基ずつ設置していますが、このようなLANとかWi-Fiの設置は誰向けであって、目的はどのようなものか伺います。
◎庶務課長 災害時のために、体育館に設置しているものでございます。
◆小林ゆみ 委員 災害時だけなんですか。
◎庶務課長 電波なので、auが設置されているんですけれども、auの例えばスマホを持っていたりすれば使える場合もある。幾つかの学校に確認したんですが、例えば職員室にいると使えないケースもあるということです。
◆小林ゆみ 委員 ぜひICT教育にもWi-Fiなどを活用していただきたいと思います。ちょっと違った視点なんですが、区は不登校対策の推進にも尽力されていると思いますので、ICTを駆使して、例えば授業の録画や生放送などをして、不登校児童や生徒に授業のフォローアップをすることも考えられますが、いかがでしょうか。
◎済美教育センター所長 今委員の御指摘の不登校の子供たちに対する対応でございますが、不登校の子供たちの原因を探っていくと、やはり人間関係、友達関係ですとか親子関係、そうしたものが非常に多く見られます。機械を通して子供たちの学習の学びを保障することは大切であるかと思いますが、不登校対策というのは、フェース・ツー・フェース、適応指導教室であるとか担任の訪問ですとか、そういったことを通して解消していく。学力に関しては、現在でも各学校が、例えば授業の内容について、教員が直接訪問をしたり、逆に、ほかの子供たちがいないときに子供たちが学校に来たりすることを通して、子供たちの学力保障を図ってまいりたいと考えております。
◆小林ゆみ 委員 また、次の項目ですが、特色ある学校づくりについてです。
資料ナンバー350番、学校教育への支援についてを見ると、特色ある学校づくりに1,000万円と記載されています。各学校に特色を持たせるということは、同じ志を持つ仲間が切磋琢磨して学習に励む環境を整えるという意味から重要と考えます。
これは単年度の予算となっていますが、ずっと継続する取り組みなのか伺います。
◎済美教育センター所長 名称は「特色ある学校づくり」となっておりますが、この特色というのは、各学校が抱える特有な課題、例えば学力向上ですとか、体力向上ですとか、地域との連携ですとか、そうした課題を解決するための予算という位置づけにしております。ですので、経営課題というのは、継続する場合もありますし単年度の場合もあります。予算については、1年ごとというふうにしております。
◆小林ゆみ 委員 資料には、各学校がみずから特色を考えると記載がありますが、例えばどのようなものが特色として設定されているのでしょうか。
◎済美教育センター所長 一番多いのは、学習の補充に関するいわゆるボランティアへの謝礼ですとか、あるいは地域の方々と一緒に何かに取り組むときの2,200円のボランティア謝礼ですとか、そういったものが件数としては一番多いかなと思っております。
◆小林ゆみ 委員 そういった特色は、校長先生など先生側が考えるのか、それともPTAなども含むのでしょうか。
◎済美教育センター所長 もちろん校長がリーダーシップを持って話し合いをしますが、そこには副校長、管理職ですとかあるいは主幹級、それから地域の方、学校支援本部や学校運営協議会の方などが入って一緒に考えている学校もございます。
◆小林ゆみ 委員 スポーツとか学習以外の特色も当てはまるのでしょうか。
◎済美教育センター所長 何をといういわゆる規定はございません。あくまでも、先ほど申し上げましたが、各学校の抱える課題を解決するために、校長、地域、教員も含めて判断したものをプレゼンしてもらって、その上で決定するものでございます。
◆小林ゆみ 委員 区側は、具体的な支援として財政支援以外は行っているのでしょうか。
◎済美教育センター所長 もちろん予算を査定し、予算を学校につけることによって、その学校が確実にその活動ができるように、途中でヒアリングに行ったり進捗状況を確認したり、あるいは予算の執行状況について助言をしたり、あるいは人的な支援ということで、我々の持っている人的支援をそちらに投入するとか、そういったさまざまな学校の実態に応じて支援をしているところでございます。
◆小林ゆみ 委員 この支援は、区内全ての公立小中学校が対象となっていますか。
◎済美教育センター所長 全ての小中学校、養護学校を含むでございます。
◆小林ゆみ 委員 また、学校ごとの特色の1つの案として提案なのですが、文部科学省ではグローバル人材育成の観点から、国際バカロレアの普及拡大に努めており、まち・ひと・しごと創生総合戦略(2016改訂版)の中でも、「国際的に通用する大学入学資格が取得可能な教育プログラム(国際バカロレア)の普及拡大を図り、2020年までに国際バカロレア認定校等を200校以上に増やす」と記載してあります。公立中学校が国際バカロレア認定校となることは難しいことと考えますが、国際バカロレア認定校を目指す高等学校は、今後全国的に見てふえていく見込みがありますので、それを見据えた教育を公立学校の特色のうちの1つにしてみてはいかがでしょうか。
◎済美教育センター所長 本区の特色ある学校づくりは、先ほど申し上げましたとおり、各学校が抱える課題をどうやって解決していくかというところで予算をつけているものでございます。例えば、外国語教育について特色を挙げている学校がございます。小学校も中学校もございます。そうした学校が現在、御指摘のものを目指しているかどうか、そこまでは確認はしておりませんが、当然ながら世の中の動きをしっかり学校が把握して、自校の抱える課題を解決するために取り組んでいただきたいというふうに考えております。
◎教育委員会事務局次長 済みません、貴重な時間を。ちょっと補足で。
この特色なんですけれども、先ほどセンター所長のほうから御答弁申し上げたとおり、確かに、各学校が自分の学校の課題を、地域の人と一緒に考えながらどういうふうに解決を図っていくか、それはそれですごく意味あることだと思っているんですね。でも、そのプレゼンで、我々はその話を聞いて、それだったらば、例えばこういう手段もあるんじゃないか、こういうふうに順番を考えて、優先順位、そういう議論も非常に貴重なものだというふうに思っています。
何より重要なのは、今その学校の特定の課題であっても、それが次に、別の学校で課題になったり、あるいは今でも共通の課題、そういうものもあります。ですから、そういう各学校の取り組みを、必要なものについては水平展開を図る支援をしたり、同じ土俵で少し議論をして、我々も気づきを得ながら、一緒に課題解決を広げていく。最終的には、各学校、杉並全体の教育の質が高まっていく、そこが目標ですから、そんな姿勢でこれからも臨んでまいりたい、かように考えてございます。
◆小林ゆみ 委員 次に、遊具と施設について伺います。
公園の遊具についてですが、杉並区内の公園に設置している遊具の種類には、現在どのようなものがあるのか伺います。
◎みどり公園課長 公園の遊具ですけれども、滑り台、ブランコ、砂場、あと複合遊具等がございます。
◆小林ゆみ 委員 29年度予算では、新たな遊具の設置はあるのでしょうか。
◎みどり公園課長 遊具改修の中で、傷んだ遊具を取りかえるという工事は予定してございます。
◆小林ゆみ 委員 じゃあ、新しいものをつくるというのはないんですね。
◎みどり公園課長 新設で整備が動いている公園につきましては、そこには遊具を入れる予定でございます。
◆小林ゆみ 委員 井草森のすくすくひろば内の遊具について、次に伺うんですが、囲ってある中に2つあるうちの1つが、ちょっとおしゃれ過ぎて使い方がわからないという感想を抱いて、実際に乗ってみたんですが、動物なんですけれども、実際に動いたりしない。普通、ガコガコと動いたりすると思うんですけれども、全然動かないで、乗っていて余り楽しめなかったんですけれども。例えば動物、普通、乗ったら動いたりするものが一般的だと思うので、すごく見た目おしゃれなので、楽しみに乗ってみたんですけれども、全然使い方がわからなかったので、もうちょっと具体的にわかりやすく、子供向けのものにしたらどうかなと思ったんですが、いかがでしょうか。
◎みどり公園課長 大人の方にすくすくひろばを御利用いただき、ありがとうございます。(笑声)
すくすくひろばは、乳幼児を対象としてつくっているものでございまして、委員お尋ねのものは、歩ける象さんというので、象が互い向かいに鼻を合わせたような形になって、乳幼児の子供さんが伝い歩きをする、そういう遊具でございますので、そこに乗るというふうなことは想定してございません。
◆小林ゆみ 委員 わかりました。何か乗る感じで置いていたのかなと思ったので。ちょっと説明があるとわかりやすいなと思ったので、よろしくお願いします。
また、ちょっと視点を転じて、海外だと、公園にボルダリングの設備、いわゆるクライミングウオールというのが遊具としてあったり、あと東京23区の区立でいうと、新宿区立の落合公園にはボルダリングの設備があります。オリンピックの新種目として注目が集まっているスポーツクライミングは、リード、ボルダリング、スピードという3つの種目を全て行う種目ですが、その3つの中でも、日本で最も人気があるのがボルダリングです。
日本人の活躍は現在目覚ましくて、これまでのワールドカップ個人年間ランキングでは、男子リードで1位を3回、女子ボルダリングで1位を4回、日本人選手が獲得していますし、結果、日本はチームとしても上位を保っていて、ボルダリングでは、2014年、2015年と2年続けて国別ランキング1位となっています。それにもかかわらず、公共施設でボルダリング設備が少ないということで、ボルダリングを練習する場はかなり限られています。
そこで、これは1つの案なんですが、永福体育館のビーチコートの周囲のうち、1面をボルダリングの壁にしてみてはいかがでしょうか。
◎スポーツ振興課長 御意見ありがとうございます。
ボルダリングですけれども、体を動かす要素やパズルを解く要素があるというスポーツで、今、大変人気が上がってきているスポーツだと認識しています。それで、壁に設置するというのはなかなか難しくて、そういったタイプのほかに、近年、移動式のクライミングウオールというのも利用されているケースがございますので、永福体育館のみならず、区立施設全体の中で活用できるかどうかというのは今後研究してまいりたいと考えているところでございます。
◆小林ゆみ 委員 ぜひお願いします。ちょうどボルダリングの下は砂場になっているので、ビーチコートを有効活用できるかなと思ったのと、あとは実際にクライミングウオールを、今、移動式のをつくっている企業がたくさんありますので、そういったものを用いたイベントがすごく盛況だと聞いていますので、ボルダリングをぜひ整備していただきたいのと、あとは、ボルダリングは一例なんですが、永福体育館は多目的利用できるのではないかと思います。区の御所見はいかがでしょうか。
◎スポーツ振興課長 永福体育館のビーチコートにつきましては、この間御説明いたしましたが、多様なビーチスポーツの振興に使えることや、子供から高齢者までの健康事業、そして砂場の交流事業にも使っていきたいと考えているところでございます。
今委員から御意見いただいたように、多様なスポーツ、今後も研究していろいろ広めてまいりたいと思いますので、そういったことを進めてまいりたいと考えます。
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