◆11番(小林ゆみ議員) 自民・無所属・維新クラブの小林ゆみです。本日は、1、コロナ禍における子育て施策について、2、コロナ禍で発生する諸問題への区の対応について、3、移動しやすい環境の整備について質問いたします。
まず、コロナ禍における子育て施策についてお尋ねしてまいります。
現在は新型コロナウイルス感染の第4波とも言われ、より感染力の強い変異株が広がる中、区の福祉施設や子育て関連施設でもコロナ対策を徹底する必要性が高まっています。
ただ、中でも保育園、児童館では、職員と子供たちとの接触が避けられません。子供を抱く、手をつなぐ、食べさせる、学びや遊びのサポートをするなど、業務のほとんどは触れ合い、言わば密の状態でないと成り立たない部分が多く、触れ合わなければ、互いの愛情が育つのが難しいという面もあります。さらに、都心の保育園は、保育室も保育士さんの休憩室も狭く、密であることが多いため、クラスターになりやすい環境と言えます。
保育園や児童館においては、業務と感染対策の両立が難しく、区としても現場の職員としても、大変難しい状況に置かれていると思います。
株式会社こどもりびんぐが首都圏の保育園計148園に取ったアンケートの結果を見ると、運動会や遠足、発表会などの園の行事については、事前の消毒、行事内容の見直し、換気、時間短縮、参加人数を制限するなど、様々な対策と努力をして実施しているという園が多く、その一方で、年長お泊まり保育は70.3%、バザーは46.9%の園で中止となっており、行事によっては、園が中止の判断をしているということがうかがえます。
そこで、杉並区内の保育園や児童館での感染対策は現状どのようになっているのか、また、今年度予定している行事についてはどのようにしていくのか、お尋ねします。
新規感染者の増加や変異ウイルス感染拡大とともに、保育園などの児童福祉施設でのクラスターが増えています。厚生労働省によると、児童福祉施設のクラスターは、昨年から今年の5月17日までに全国で344件あり、4月から5月にかけては1週間に10件前後発生しており、増加傾向が続いています。
23区内でも、新宿区、豊島区などの保育園でクラスターが発生しており、5月27日には江戸川区が、区内の私立認可保育園で、同日までに園児8人、職員13人の合わせて21人が新型コロナウイルスに感染し、クラスターが発生したと発表しました。
また、5月26日の日本テレビの報道によると、都内保育園で、感染力の強いN501Y変異株に園児2人と職員6人が感染するクラスターが発生したとのことで、今後は変異株の感染拡大にも注意していく必要性が出てきております。改めて、ウイルスの感染は人と場所を選ばないということを再認識させられます。
このような感染状況についての情報を、保護者を含む住民にいつ、どのように公表するかについても関心が寄せられています。
そこで、杉並区での保育園の園児や職員のこれまでの感染状況、並びに区民、保護者への公表をどのように行っているのか、また、保育園で感染者が発生し臨時休園となる場合の基準を確認します。
関連し、保育園の職員のワクチン接種についてお尋ねします。
政府が主導して先月24日に開始した新型コロナウイルスワクチンの大規模接種の影響で、23区が先行実施する集団接種では予約のキャンセルが発生しています。各自治体では、事前または当日キャンセルにより生じた余剰分のワクチンを無駄にせぬよう、医療従事者や集団接種に関わる方々に接種していますが、一部の自治体では、その対象が保育士などに広がりつつあります。
集団接種で使われるワクチンは、解凍、希釈すると翌日以降使用できないため、余ったワクチンの接種対象を事前に決めておくという必要がありますが、先ほど言及した保育園等の施設におけるクラスターも懸念される上に、子供はワクチンを打てないため、子供を感染から守るために、保育士へのワクチンの優先接種について検討する自治体が増えています。
23区の例を見ると、練馬区は、接種会場の医療従事者のほか、接種を受ける高齢者の付添いの来場者も対象に含めます。北区は、区施設の職員や学校、保育園の職員も対象とすることを検討中です。文京区は、先月24日に2件の予約キャンセルが出たため、65歳以上の民生児童委員に連絡して接種したといいます。港区は、先月24日、区立保育園や児童館の職員らを新たに対象に加えると発表しました。今後は民生児童委員への拡大も検討するとのことです。
杉並区では、当日のキャンセルにより集団接種会場で余ったワクチンをどのように扱っているのか、お尋ねします。
新型コロナウイルスの感染が拡大してから1年以上が経過しましたが、おととしから今年にかけて子供が生まれた私の友人たちの中には、感染が怖いから保育園には預けないつもりだという人が複数います。知人の中には、保育園に通わせていたけど、コロナがはやった昨年の4月に仕事も保育園もやめたという人もおり、その知人はその後、接客業から、自宅でテレワークができる仕事に転職をしておりました。
コロナ禍において、感染防止の観点やテレワークの増加により、自宅で子育てをするという方も増えていると認識していますが、そういった方への区の支援はどのようになっていますか。また、コロナ禍で拡充した事業はあるのか、お尋ねします。
産前の支援についてお尋ねします。
昨年、新型コロナウイルス感染拡大の第1波と言われる中、私自身、パパママ学級を受けられなかったため、産後の沐浴の仕方などは育児本や動画サイトなどで学びましたが、新型コロナウイルスの感染が拡大してから現在までのパパママ学級の実施状況を確認します。
また、コロナ禍において、区が産前支援策を実施できない、もしくは区民が参加できないという場合、それに代わる支援はどのようなものがあるのか伺います。
子育て応援券事業について伺います。
同事業は、人と人が直接会う、触れ合うようなメニューも多く含んでいますが、コロナ禍における子育て応援券の利用状況はいかがか。また、オンラインサービスの実施状況と、事業者や利用者の声があればお示しください。
次に、子育て応援券事業のデジタル化について。
区は、事前登録制の陣痛タクシー、妊婦タクシーの事業を行っていますが、私が昨年実際に利用しようとして事業者に電話をかけましたが、電話がつながらず、別の事業者にかけ、4社目でつながりましたが、すぐに配車できないと言われ、利用を諦めたということがありました。こういったとき、例えばアプリやウェブ上でオンライン予約できるシステムがあれば、妊婦の方がすぐに利用できるようになるのではないかと考えます。
また、区が現在行っている子育て応援券事業のオンラインサービスは、利用後に応援券の郵送が必要ですが、手間と郵送料がかかる上に、後払い方式のため、サービス利用後に利用者から応援券が郵送されないなどの懸念事項も考えられます。
プレミアム商品券のようにQRコードの利用も考えるべきではないかと考えますが、子育て応援券事業において、今後も区民の声を聞きながら、より一層のデジタル化が考えられますので、昨年度の段階では、応援券事業のデジタル化については検討中とのことでしたが、現在の進捗状況と今年度の計画はいかがか伺います。
コロナ禍における図書館の子供向けスペースと催しについてお尋ねします。
先月、荻窪の中央図書館と西荻図書館に行く機会がありました。中央図書館では、小さな子供たちが、2階の子供の本のスペース、おはなしのへやで本を読んだり、にぎやかにじゃれ合って遊んでいましたが、西荻図書館では、おはなし会、赤ちゃんのじかんなどは、コロナの影響か、中止となっており、少し寂しい雰囲気でした。
本来であれば、図書館における子供向けスペースや子供向けの催しは、育児環境を変えることで、毎日の育児の中で親にとっても子供にとっても気分転換となり、また、自宅で子供のお世話をするのに疲れた親御さんたちの代わりに、ボランティアさんが本を読んでくださるなど、育児支援という側面から見ても重要な取組だと感じています。
現在はコロナ禍なので難しい状況だと思いますが、外出先が限られる今だからこそ、子育てをサポートするという意味でも、図書館が子供たちの居場所、交流空間として存在してほしいと思いますが、それについて区の見解を伺います。
また、今後区では、高円寺図書館移転など、図書館の改修や改築も予定される中で、図書館における子供たちの居場所をどのようなものにしていくか、区の見解をお尋ねし、次の項目に移ります。
次に、コロナ禍で発生する諸問題への区の対応について、幾つかお尋ねしてまいります。
大和総研によると、今般の緊急事態宣言延長により、外食や宿泊、鉄道、航空などへの経済的打撃が大きく、実質国内総生産(GDP)が約7,000億円押し下げられると試算されています。4月に発令された3回目の宣言全体では1兆6,000億円押し下げると推定されており、このままだと、1月から3月期に続く2四半期連続のマイナス成長は避けられません。
長引くコロナ禍により、全国的に対人サービスの落ち込みが続き、外食業やそれに関連する業界で廃業が増え、雇用も悪化し、経済的に厳しい状況にある方が全国的に増加し続けています。総務省が先月28日に発表した4月の完全失業率は、前月より0.2ポイント悪化の2.8%でした。
住まいの確保が難しくなっている方も増加しており、先日のNHKの報道によると、低家賃のアパートが奪い合いになっているという地域もあるとのことです。そのような方向けに、国や東京都も、失業を出さないための取組などと併せ、大幅に収入が減少した方への住居確保給付金の支給など様々な取組を実施しているところですが、杉並区の住宅確保支援について、相談件数及びその事務の流れをお尋ねします。
また、区営住宅の入居状況は、この1年間で変化したか伺います。
さらに、国の住居確保給付金の申請窓口は自治体となっていますが、杉並区民の申請状況はどうなっているか、確認します。
次に、自殺者について。
全国の自殺者(速報値)は、厚生労働省と警察庁の集計によると、昨年7月以降、10か月連続で増加しており、その要因としては、コロナ禍で長引く雇用情勢悪化などが考えられます。
今年4月だけで見ても、全国の自殺者(速報値)は1,799人で、前年同月比で19%もの増でした。性別の内訳を見ると、男性が同12%増の1,192人、女性が同37%増の607人で、女性の自殺者が急増したという点が印象的です。都道府県別で見ると、東京都は前年同月比で6割、74人増の197人であり、ここ東京でも、自ら死を選ぶ方が大幅に増えていることに心が痛みます。
長引く新型コロナウイルス蔓延の影響で、全国で社会的孤立、自殺が増加していますが、杉並区内で把握している現状を伺います。
また、杉並区は区公式ホームページに、相談窓口として主に東京都の窓口を紹介していますが、杉並区独自の対策について確認します。
次に、コロナ禍において頻発している路上飲み、それに伴う喫煙所の扱いについて。
東京都が10代から30代を対象にインターネットでアンケートを行ったところ、今年に入ってから路上飲み、公園飲みをしたことがある人は10.5%で、10人に1人以上という結果になりました。
私の自宅周辺でも、毎日ではありませんが、路上飲みをしている人々がいます。路上飲みにちょうどよい、道路から少し奥まったようなスポットが押さえられており、決まって同じ場所で路上飲みをしている人たちを見かけます。
マスクを外して、夜遅くまで大声を出してお酒を飲んでおり、中には喫煙している人も見受けられ、治安の悪化、コロナの蔓延なども心配ですが、多くの場合、ごみや吸い殻を放置して帰っていきます。そのため、まちの景観の悪化にもつながっており、周辺の住民は困惑しておりますが、路上飲みについて杉並区としてどう対応しているか、お尋ねします。
また、路上飲みに伴うごみのポイ捨て、吸い殻の散乱も問題です。区としてどのような対策を行っているのか伺います。
コロナ禍における路上飲みに対して、新宿区、豊島区など、他区は駅前の喫煙所を閉めたところもありますが、その結果、喫煙者が周囲に散らばったのみで、実質的に問題解決はされていません。杉並区はどのように対応していくのか、お尋ねします。
この項の最後に、コロナ情勢に即した詐欺について質問します。
新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐり、自治体職員をかたり、優先順位を上げるなどとうその優遇を持ちかける、また、高齢者が苦戦するインターネット予約の代行を持ちかけるなど、金銭を要求する電話が全国で相次いでいます。実際に静岡県三島市など、職員らがネット予約をサポートする自治体もあるため、詐欺グループとの線引きが難しい状況も見られます。
さらに、金銭を要求せず個人情報を引き出す手口も報告されており、秋田県横手市によると、5月15日、80代の女性宅に保健師を名のる女性から、ワクチン接種の予約は済んだか、生年月日を教えてほしいなどという電話があったとのことです。
警視庁犯罪抑止対策本部によると、都内でも詐欺と見られる電話は5月17日までに149件確認されており、そのうちワクチン接種関連は20件に上るといいます。
コロナに便乗した詐欺に関して、区民からの相談体制、相談内容及び相談件数はどうなっていますか。また、今後どのように区民へ注意喚起を行うのか伺います。
次に、移動しやすい環境の整備について質問してまいります。
最近、私自身、ベビーカーを利用するようになったため、まちの道路や施設の中の段差や勾配などを今まで以上に注意するようになりました。道の段差や急勾配、電車とホームの隙間などに遭遇した場合、ベビーカー利用者は、一時的に子供を抱えて、もう片方の手でベビーカーを押すということも不可能ではありませんが、例えば視覚障害者の方や車椅子利用者の方、高齢者はそういった対応も難しく、移動の際に困難が生じるということは想像に難くありません。
昨年、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー法が改正され、令和2年6月19日施行の内容には主に心のバリアフリー、令和3年4月1日施行の内容には主に制度的なバリアフリーの内容が盛り込まれています。
杉並区は平成25年に杉並区バリアフリー基本構想を策定しており、これに基づき、駅のエレベーターや点字ブロックの設置、道路の段差解消などに取り組んでいますが、現在の杉並区バリアフリー基本構想は、目標年次が令和3年度となっています。今後、杉並区バリアフリー基本構想は、どのような方向性のものとなるのか、また、改正バリアフリー法の内容を踏まえた内容となるのか、お尋ねします。
国土交通省が昨年11月20日に公表した令和元年度末鉄軌道の移動等円滑化に関する実績によると、1日平均利用者数が3,000人を超す調査対象駅の段差解消率は、令和2年3月末時点で91.8%と高い水準となりました。令和元年度末時点で、エレベーター、エスカレーター、スロープで段差を解消した駅は全国で3,288駅となり、前年度末の3,241駅、90.4%に比べ、実数で47駅増加、率で1.4ポイント上昇しました。
全国でこのように物理的なバリアフリーの取組が進む中、杉並区としての取組に関して、区立施設や区道における段差解消状況や急勾配通路等の改善状況について、区の取組状況をお尋ねします。
全国的な傾向として、先述のとおりハード面でのバリアフリー化が進む一方で、制度的なバリアフリー、心のバリアフリーに関する対応が十分でないことから、バリアフリー法改正に至ったという経緯があります。
制度的なバリアとは、制度によって、障害のある人が能力以前の段階で機会の均等を奪われているバリアのことですが、杉並区は基本的に、バリアフリー施策は、国の整備基準やガイドライン、東京都福祉のまちづくり条例等に基づいて行っていると思いますが、制度的なバリアフリーについて、杉並区独自ではどのような取組を行っていますか。また、区民意見の反映をどのように政策に生かしてきたか伺います。
次に、心のバリアフリーについてですが、これは、バリアを感じている人の身になって考え、行動を起こすことですが、自治体としてできることは、移動に困難を抱える方や障害、病気についての理解の促進、啓発活動などが考えられます。例えば、点字ブロックを自転車等で塞ぐことが視覚障害者の方々にとってどの程度の不便さをもたらすのか、各種ピクトグラムが示す情報にはどのようなものがあるのか、また、ヘルプマークの対象者についてはどのような種類の不便さや病気があるのか等、バリアフリー情報について具体的に区が示すことが重要です。
点字ブロック、ヘルプマークや各種ピクトグラムの区民への啓発活動や情報提供、区立学校での扱いについて、区の取組を問います。
心のバリアフリーに関連し、多目的トイレについてです。
多目的トイレについて、例えば着替えや休憩など、本来想定されていない目的で長時間占拠されることがあると認識しています。今年3月には、国土交通省が発行している建築物のバリアフリー設計のガイドラインである高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準が改定されましたが、その中で、多目的トイレについて、名称をバリアフリートイレと総称した上で、真に利用が必要な人が必要なときに使用することができるよう、適正利用の配慮が必要とされています。
それに伴い、杉並区は今後、区立施設設計の際に、多目的トイレや既存のトイレについての名称を変更するのでしょうか。また、新しい名称にするのであれば、その意図や使用目的の周知を行ったほうがよいのではないかと思いますが、見解を伺って、私の質問を終わります。
○副議長(山本ひろ子議員) 理事者の答弁を求めます。
杉並保健所長。
〔杉並保健所長(増田和貴)登壇〕
◎杉並保健所長(増田和貴) 私からは、区内の保育園や児童館における新型コロナウイルス感染症対策の現状、並びに今年度の行事の取扱いに関する御質問にお答えいたします。
区では、感染症が流行し始めた昨年2月以降、各保育施設並びに児童館に対し、感染拡大防止に向けた通知や指針の送付、各種連絡会での周知など、対策の徹底を図ってまいりました。これを受け、各施設では、施設内の消毒や職員の体調管理をはじめ、各種感染拡大予防対策にしっかりと取り組んでまいりました。
また、保護者に対しても、毎朝の検温や、発熱があった場合に登園を自粛してもらうなどの協力を継続的に依頼し、対策の徹底を図ってきたところです。
次に、今年度の行事の取扱いについてですが、保育園に関しては、昨年度と同様に、行事の内容や感染状況などを踏まえ、各園で実施の可否や実施方法などを検討し、判断することとしております。
児童館に関しては、密を防ぐことが困難な一部の行事を除き、適切な感染防止対策を図った上で実施していく予定となっております。
次に、保育園の園児や職員の感染に関する一連の御質問にお答えいたします。
初めに、現在までの感染状況ですが、昨年からの合計で、園児52名、職員72名の感染を確認しております。ただし、これまで感染者が発生した園における1施設当たりの平均2次感染者数は約0.4人となっており、各園の努力によって、施設内での感染拡大は最小限にとどまっているものと認識しております。
次に、感染情報の公表についてですが、現在、区民に対しては、園児、職員について園内での感染が推定された場合に、区ホームページの推定感染原因別感染者数一覧の中で、保育所の感染者数として公表しております。
また、保護者に対しては、園児、職員が感染した場合や濃厚接触者に特定された場合に、当該施設から全保護者へ連絡をしております。
次に、コロナ禍における子育て支援の一連の御質問にお答えいたします。
コロナ禍においては、自宅で子育てをしている方も含め、支援を必要とされる方が増えていると認識しております。区では、全ての子育て家庭を支援するため、4月から新たに産後ケア事業を開始し、母親の身体的回復と心理的な安定のためのケアや、授乳指導、育児相談などを通して、安心して子育てができる環境を整備しました。
また、産前・産後支援ヘルパー事業につきましても、利用可能期間の延長や利用料金の減額などを行い、より利用しやすくしました。
次に、パパママ学級の実施状況ですが、昨年4月から6月までは中止いたしましたが、7月以降は、定員の縮小や、1回の開催時間を短縮し、感染防止対策を徹底した上で実施しております。
また、講座に代わる支援として、昨年4月28日からユーチューブ杉並区公式チャンネルで、赤ちゃんのお世話の仕方の実習動画を配信しております。
次に、コロナ禍における子育て応援券事業の一連の御質問にお答えいたします。
まず、利用状況ですが、昨年度に新型コロナ感染予防対策として追加配布したゆりかご券により、妊産婦タクシー利用は5割増となったほか、家事援助サービス利用が増加しました。
オンラインサービスは、現在、19事業者により32種類のサービスが提供されております。事業者や利用者からは、利用者に好評でよかった、外出ができない中、ほかの参加者とつながることができてうれしい、支払いが面倒なので電子化してほしいといった意見がございました。
デジタル化については、昨年12月に開始したオンラインによるサービス提供のほか、サービス検索機能の充実やガイドブックの見直しなどにも着手する予定です。今後も区民の声を聞きながら、より一層のデジタル化を推進していく所存です。
私からの最後になりますが、区の自殺対策に関する御質問にお答えいたします。
最初に、区内の自殺の現状についてですが、警察庁の地域における自殺の基礎統計による区内の自殺者数は、平成30年93名、令和元年83名、令和2年73名と減少傾向です。
自殺の原因としては、精神、身体に関する健康問題が最も多くなっております。
次に、区独自の自殺対策についてですが、自殺予防に関する普及啓発、相談窓口の連携と対応力の向上、地域の関係機関との連携、残された人への支援、心の健康づくりと鬱病対策を軸とし、様々な取組を行っております。
私からは以上でございます。
○副議長(山本ひろ子議員) 新型コロナウイルス対策担当部長。
〔新型コロナウイルス対策担当部長(野田幸裕)登壇〕
◎新型コロナウイルス対策担当部長(野田幸裕) 私からは、接種会場での余剰ワクチンの取扱いについての御質問にお答えします。
現在、地域集団接種会場において、当日キャンセルなどにより余剰ワクチンが生じた場合は、保健所、保健センター職員及び接種会場責任者となる予定の区職員に対して接種することにより、ワクチンを廃棄しないよう取り組んでおります。
私からは以上でございます。
○副議長(山本ひろ子議員) 都市整備部長。
〔都市整備部長(有坂幹朗)登壇〕
◎都市整備部長(有坂幹朗) 私からは、住宅確保及びバリアフリーに関する御質問に御答弁申し上げます。
まず、コロナ禍における住宅確保支援の状況等に関するお尋ねですが、区では、居住支援協議会の取組として、住宅確保要配慮者に対し、アパートのあっせんを実施しております。令和2年度のあっせんの申請件数は141件で、前年度より少し減少してございます。
アパートあっせんの事務の流れですが、まず相談者から希望の条件を伺い、不動産団体に照会を行い、条件に合う物件が見つかった場合には、相談者へその情報を提供いたします。
区営住宅につきましては、コロナ禍における入居状況の変化は特にございません。
また、住居確保給付金につきましては、コロナ禍による失職や収入減で相談者が急増し、令和2年度の申請件数は延べ4,700件を超え、元年度の約90倍となってございます。引き続き丁寧に相談等に応じ、福祉との連携を図り、住宅確保支援に取り組んでまいります。
次に、バリアフリーに関する御質問にお答えします。
最初に、杉並区バリアフリー基本構想の今後の方向性に関するお尋ねがございました。改正バリアフリー法では、公共交通事業者などにおけるソフト対策の取組強化や、広報啓発の取組推進などが重点的に盛り込まれております。区ではそのことを踏まえまして、次年度、バリアフリー基本構想の改定を進めてまいります。
また、バリアフリートイレの名称に関するお尋ねですが、御指摘のとおり、区としましても、必要なときに必要な方が使用できるよう、トイレの適正利用を働きかけることが重要と考えてございます。今後は、名称や周知等も含めまして、改定予定のバリアフリー基本構想において検討してまいります。
続いて、区のバリアフリー化の取組状況に関するお尋ねですが、まず、施設等における段差解消などにつきましては、施設等の新設、改修の際、各整備基準等に基づき、順次バリアフリー化を進めております。
次に、制度的なバリアフリーへの区独自の取組や、区民意見の施策への反映についてのお尋ねにお答えします。
区では、バリアフリー推進連絡会を毎年開催してございます。連絡会の構成員となっている区民代表や障害者団体等との意見交換などを通じ、区民意見の反映に努めているところでございます。
私からの最後に、バリアフリー等の区立学校を含めた啓発活動についてのお尋ねにお答えします。
区では、公式電子地図サービス、すぎナビでバリアフリーマップを公開するなど、誰もが容易にバリアフリーに関する情報収集ができるよう努めております。さらには、教育委員会とも連携し、ユニバーサルデザインに関する学習の実施など、児童生徒への理解を深めるよう取り組んでいるところでございます。
私からは以上です。
○副議長(山本ひろ子議員) 危機管理室長。
〔危機管理室長(井上純良)登壇〕
◎危機管理室長(井上純良) 私からは、所管事項についてお答えいたします。
まず、路上飲みについてのお尋ねですが、東京都が、路上、公園等における集団での飲酒など、感染リスクが高い行動の自粛を都民に要請しており、第一義的な対応は都となりますが、これまでも区は、都の協力依頼に基づき、都と合同で、駅前等で路上飲みをしている方への自粛要請を行っております。加えて、区独自の対応として、一部駅前広場にバリケードを設置したり、注意喚起の貼り紙を掲示するなどの取組を行っております。
次に、コロナに便乗した詐欺に関するお尋ねですが、区では、振り込め詐欺被害ゼロダイヤルにより、24時間365日、区民からの電話相談を受け付けております。令和2年度は、オレオレ詐欺や還付金詐欺などに関する相談が合計646件ありましたが、そのうち、コロナの臨時給付金が出るという不審な電話があったなどというコロナ関連の相談は10件となっております。
なお、この間、詐欺被害に至ったという事例は、区内では確認されておりません。
区はこれまで、特別定額給付金の申請書やコロナワクチン接種券の発送の際に、コロナに便乗した詐欺被害などに関する注意喚起文を同封または併記するなど、注意を呼びかける広報・啓発活動を実施してまいりました。また、先日は、コロナワクチンの集団接種会場において、警察と合同で特殊詐欺防止の防犯キャンペーンを行ったところでございます。
今後につきましても、コロナ情勢の変化を見据えながら、区広報紙やホームページのほか、防犯メール、啓発チラシなどを活用して注意喚起を行うなど、警察と緊密に連携して、区民の皆様方の大切な財産を守るべく努めてまいります。
私からは以上でございます。
○副議長(山本ひろ子議員) 環境部長。
〔環境部長(伊藤宗敏)登壇〕
◎環境部長(伊藤宗敏) 私からは、ごみや吸い殻のポイ捨て、公衆喫煙場所の対応等に関する御質問にお答えします。
区では、公衆喫煙場所やその周辺の清掃を行うとともに、パトロール等による吸い殻のポイ捨て防止等に関する指導、啓発等を行うほか、美化清掃活動を行う団体や区民の方への物資の提供を行うなどして、まちの美化の促進に努めているところです。
公衆喫煙場所につきましては、利用を停止した場合、歩行喫煙やポイ捨て等の増加が懸念されるということから、現段階では、感染症対策を含めた注意喚起を行いつつ、閉鎖はしていないところです。
コロナ禍においては、引き続き清掃、パトロールに取り組むとともに、今後も注意喚起を行いながら、利用状況を注視して適切な対応を図ってまいります。
私からは以上です。
○副議長(山本ひろ子議員) 中央図書館長。
〔中央図書館長(田部井伸子)登壇〕
◎中央図書館長(田部井伸子) 私からは、図書館と子供の居場所に関するお尋ねにお答えいたします。
図書館では、杉並区子ども読書活動推進計画に基づき、ゼロ歳からおおむね18歳までの子供たちが読書活動を活発に進めるための取組を行っております。
具体的には、子供向けの本のコーナーを設けるとともに、年齢に応じて気軽に図書館を利用できるよう、乳幼児親子向けにおはなしのへや、中高生向けにヤングアダルトコーナーを整備し、さらに乳幼児親子向けには様々な事業を行っております。そして、このコロナ禍におきましても、衛生管理に細心の注意を払いつつ開館をしているところでございます。こうした取組は、子供たちの読書を通じた居場所や交流空間としての機能にも寄与していると考えております。
今後の図書館施設の整備につきましては、施設再編整備計画に基づき行われることとなりますが、設計に当たっては、子供の読書活動を推進する環境づくりに意を用いていく考えでございます。
以上です。
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